
ある日、ほとんど使っていない銀行口座を何となく確認していたところ、目に留まったのが「APアプラス550円」という引き落とし項目でした。その口座では給料の振込や日常的な引き落としも行っていないため、「この550円って何の支払いだろう?」と疑問に思い、調べてみることにしました。
調べた結果、これは「Tカードプラス」というクレジットカードの年会費であることがわかりました。正直なところ、そのカードを作ったことすら記憶があいまいで、すっかり存在を忘れていたほどです。
Tカードプラスは初年度の年会費が無料となっていますが、2年目以降は「年1回以上の利用があれば翌年の年会費が無料になる」という仕組みです。利用が一度もない場合は、年会費として税込550円が発生します。
ちなみに、消費税が8%だった時代は540円だったようですが、税率10%となった現在では550円となっているようです。たかが10円の違いとはいえ、積み重ねれば無視できない金額ですし、使っていないカードに自動的に年会費が引き落とされるのは、やはりもったいないと感じます。
以前はツタヤでDVDをレンタルするためにTカードを頻繁に使っていました。しかし、ここ数年でNetflixやHulu、Amazonプライムなどの動画配信サービスが身近になり、DVDを借りる機会はほとんどなくなってしまいました。レンタル店に足を運ぶこと自体なくなり、Tカードを財布から出す機会もゼロになりました。
気がつけば、そのカードの存在すら忘れ、年会費だけが静かに引き落とされていたというわけです。
年会費がたった550円とはいえ、まったく使っていないクレジットカードに対して毎年お金を払い続けるのは無駄です。しかも、放置しているとカードの有効期限が更新され、新しいカードが届いたりと余計な手間も増えがちです。
もしも自分の口座に「APアプラス」という引き落としがあり、それがTカードプラスの年会費であることに気づいたのであれば、今後使う予定がなければ速やかに解約することをおすすめします。
解約の際に注意しておきたいのは、Tカードプラスを解約すると、クレジットカード機能だけでなく、Tカードとしての機能(Tポイントの貯蓄・利用やレンタル機能、Tマネーなど)も同時に失効してしまうという点です。
そのため、Tポイントをまだ保有している場合は、先にポイントを使い切ってから解約手続きを進めたほうが賢明です。思わぬ形で貯めたポイントが無駄になってしまうのは、非常にもったいないことです。
また、同じ「APアプラス」名義で月々3,000円程度の引き落としがある場合、それはリボ払いになっている可能性が高いです。リボ払いは便利なように見えて、実は高い利息を支払い続ける仕組みになっているため、使い方を誤ると家計に大きな負担をかけてしまいます。
心当たりのない引き落としや、利用明細に不明な項目がある場合は、放置せずに一度カード会社に問い合わせて確認してみることをおすすめします。
今回のように、ふとしたきっかけで不要な支出に気づくことは、家計を見直す良いタイミングになります。忙しい日々の中で明細や残高のチェックを怠りがちですが、定期的に確認して、使っていないサービスにはしっかり区切りをつけていくことが大切です。
特にクレジットカードは、契約してそのまま忘れられているケースも多く、今回のような小さな年会費でも積み重なれば大きな損になります。この機会に、ご自身のカードや口座を一度チェックしてみてはいかがでしょうか。