GXNDXカバコ (2865) とはどのような投資商品?

GXNDXカバコ (2865) とはどのような投資商品?

GXNDXカバコ (2865) はどのような投資商品なのかという事を紹介します。
まるお
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GXNDXカバコ (2865) を分かりやすく解説

グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF(銘柄コード:2865)、通称「GXNDXカバコ」は、東京証券取引所に上場しているETF(上場投資信託)で、米国のNASDAQ100指数を対象としたカバード・コール戦略を採用しています。

 

【GXNDXカバコの概要】
GXNDXカバコは、米国の「Global X Nasdaq 100 Covered Call ETF(ティッカー:QYLD)」に投資する円建てのETFです。QYLDは、NASDAQ100指数の構成銘柄を保有し、同指数を原資産とするコール・オプションを売却するカバード・コール戦略を実施しています。この戦略により、オプションのプレミアム収入を得て、定期的な分配金を投資家に提供することを目的としています。

 

【カバード・コール戦略とは】
カバード・コール戦略とは、株式などの原資産を保有しながら、その原資産に対するコール・オプション(特定の価格で将来その資産を買う権利)を売却する投資手法です。これにより、オプションの売却によるプレミアム収入を得る一方、原資産の価格上昇による利益は制限されます。具体的には、NASDAQ100指数の構成銘柄を保有しつつ、同指数に連動するコール・オプションを売却することで、安定したインカムゲインを目指します。

 

【主な特徴】
・高水準のインカム獲得:カバード・コール戦略により、ボラティリティの高い局面でも高水準のインカムを目指します。実際、GXNDXカバコは毎月分配を行っており、直近の12か月利回りは10.84%となっています。

 

・毎月分配:毎月分配を行うことで、定期的なインカムの提供を目指しています。これは、安定したキャッシュフローを求める投資家にとって魅力的なポイントです。

 

・円建てでの取引:日本の投資家は、為替リスクを気にせずに円建てで取引が可能です。また、外国株式口座を開設する必要もなく、手軽に投資できます。

 

【投資上の留意点】
GXNDXカバコは、カバード・コール戦略の特性上、以下の点に留意する必要があります。

 

・上昇相場での利益制限:コール・オプションを売却しているため、NASDAQ100指数が大幅に上昇した場合、その上昇分の利益を享受できない可能性があります。

 

・下落相場でのリスク:原資産であるNASDAQ100指数の下落時には、オプションプレミアムで一部の損失をカバーできますが、元本割れのリスクは依然として存在します。

 

・信託報酬:GXNDXカバコの信託報酬は税込で0.6275%です。これは、投資対象であるQYLDの経費率0.6%を含んだ実質的なコストとなります。投資の際には、これらのコストも考慮する必要があります。

 

【分配金の推移】
GXNDXカバコは2022年10月から分配を開始しており、毎月分配を行っています。直近の分配金は100口あたり2,300円で、基準価額に対する分配利回りは約1.84%となっています。年間では約10.84%の利回りとなり、高水準のインカムを提供しています。

GXNDXカバコ (2865) はタコ足配当ではないの?

GXNDXカバコ(2865)は、タコ足配当と誤解されることがありますが、その性質を正確に理解することが重要です。タコ足配当とは、企業やファンドが利益ではなく元本を取り崩して配当を行うことを指します。一方で、GXNDXカバコは「カバード・コール戦略」に基づいて分配金を支払っており、必ずしもタコ足配当ではありませんが、その一部が元本からの取り崩しになる場合もあります。

 

【カバード・コール戦略による分配金の仕組み】
GXNDXカバコが採用しているカバード・コール戦略は、次のように収益を生み出します。
1. 原資産(NASDAQ100指数の構成銘柄)の保有:株式の値上がり益や配当収入を得る。
2. コールオプションの売却:オプションのプレミアム収入を得る。

 

分配金はこれらの収益源から支払われますが、オプションのプレミアム収入や株式の配当収入だけでは十分でない場合、元本から補填されることがあります。この場合、元本を取り崩しているため、一部がタコ足配当に該当すると考えることも可能です。

 

【GXNDXカバコにおける元本取り崩しの可能性】
カバード・コール戦略の特性上、以下の状況で元本が取り崩されることがあります。
・市場の低迷時:NASDAQ100指数が大きく下落すると、株価下落の影響を受けて保有資産の価値が減少します。この場合、オプションプレミアム収入だけでは分配金を賄えない可能性があります。
・高利回りを維持するため:分配金の支払い額を高水準に維持するために、元本から一部を補填する場合があります。

 

【タコ足配当の影響】
タコ足配当が続くと、以下のような影響が考えられます。
1. 基準価額の減少:元本を取り崩すことで基準価額が下がる可能性があります。
2. 投資効率の低下:資産の実質的な減少が続けば、長期投資におけるリターンに影響を与える可能性があります。

 

【投資家が確認すべきポイント】
1. 分配金の内訳:分配金がどのように生み出されているかを確認するため、ファンドの報告書や開示資料を確認することが重要です。
2. 長期的なパフォーマンス:基準価額の推移を見て、元本の減少がどの程度続いているかを把握します。
3. 投資目的との適合性:高分配を目的とするのか、長期的な資産形成を目指すのかを明確にし、投資の適合性を判断します。

GXNDXカバコ(2865)のまとめ

GXNDXカバコ(2865)は、NASDAQ100指数を対象としたカバード・コール戦略を採用し、高水準のインカムを提供することを目指すETFです。毎月分配や円建てでの取引など、日本の投資家にとって魅力的な特徴を持っていますが、上昇相場での利益制限や下落相場でのリスクなど、投資に際しては注意すべき点も存在します。投資を検討する際には、これらの特徴やリスクを十分に理解し、適切な判断を行うことが重要です。

 

GXNDXカバコは、安定的なインカムを目指す投資家にとって魅力的な選択肢ですが、一部元本を取り崩して分配金を支払う場合があるため、タコ足配当とみなされることもあります。投資する際は、分配金の内訳や基準価額の推移を定期的に確認し、リスクとリターンのバランスを考慮して判断することが重要です。